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10年使った外付けHDDの寿命をCrystalDiskInfoで健康診断してみた|初心者が見るべきは4項目だけ

先日、iPhoneのバックアップ保存先を外付けHDDに移す作業をしていたら、コピーの途中でHDDが一瞬「行方不明」になり、エラーでコピーが止まるという出来事が。

このHDD、2016年頃、学部4年で研究室にいたときに教授からいただいたもの
I-O DATAのHDPC-UT2.0SEという2TBのポータブルHDDで、以来10年間、iPhoneの写真データの保存やバックアップ、その他色々とずっと使ってきました。教授、まだ現役で動いてます。
ありがとうございます。(笑)

とはいえさすがに10年物。
「そろそろ寿命では?」と不安になったので、フリーソフトで健康診断と速度測定をしてみました。

この記事では、無料ソフトでできる外付けHDDの健康診断のやり方と、10年物HDDの実測結果、寿命をどう判断するかを、初心者の方でもそのままマネできる手順でまとめます。

外付けHDDの健康状態はフリーソフトで確認できるで!

HDDにはS.M.A.R.T.(スマート)という自己診断機能が内蔵されていて、エラーの回数や使用時間などを自分で記録してます。これを人間が見やすい形で表示してくれる定番フリーソフトがCrystalDiskInfo(クリスタルディスクインフォ)

  • 公式サイトや窓の杜から無料でダウンロードできます
  • インストールして起動するだけで、接続中のドライブの健康状態が表示されます
  • 画面上部のタブで、内蔵ディスクと外付けHDDを切り替えられます
10年使った外付けHDDのCrystalDiskInfo診断画面。健康状態は正常
10年物HDD(I-O DATA HDPC-UT2.0SE)のCrystalDiskInfo診断結果

10年物HDDの診断結果

結果は以下。中身はSeagate製の2.5インチHDD(ST2000LM003、5400回転)。

項目今回の値ひとこと
健康状態正常青表示ならひとまず安心
温度34℃50℃以下なら問題なし
電源投入回数613回10年でこの回数はかなり少なめ
使用時間2,612時間約109日分。通電時間は短い
代替処理済のセクタ数0最重要。0なら優秀
回復不能セクタ数0これも0が理想
UltraDMA CRCエラー数0ケーブル・接続系のエラーもなし

初心者が見るべきは実質4項目だけ!

CrystalDiskInfoは項目が多くて面食らいますが、故障予兆として重要なのは次の4つ。
「生の値」が0以外になっていたら要注意、増え続けていたら買い替えのサインです。

  1. 代替処理済のセクタ数(05)
    不良になった記録領域を予備領域で置き換えた回数。故障予測に最も直結します
  2. 代替処理保留中のセクタ数(C5)
    「怪しい」と判定されている領域の数
  3. 回復不能セクタ数(C6)
    読み出しに失敗した領域の数。データ消失に直結
  4. UltraDMA CRCエラー数(C7)
    転送中のエラー。ケーブルの劣化や接触不良で増えます

私のHDDはこの4つが全部0でした。10年物としては優秀らしい。
冒頭の「コピー中に一瞬消えた」件も、CRCエラーが0だったことから、HDD本体ではなくUSBの接続が瞬間的に切れただけの可能性が高そう。

速度も測ってみた(CrystalDiskMark)

健康状態と合わせて、同じ作者のフリーソフトCrystalDiskMark(クリスタルディスクマーク)で読み書き速度も測定しました。

10年物外付けHDDのCrystalDiskMark測定結果。連続読み出し73MB/s
10年物HDDのCrystalDiskMark結果
測定項目読み出し書き込み
連続アクセス(SEQ1M)73 MB/s78 MB/s
ランダムアクセス(RND4K)0.49 MB/s1.32 MB/s

大きなファイルを順番にコピーする「連続アクセス」は約75MB/sで、ポータブルHDDとしてはごく普通の数字とのこと。
問題はランダムアクセスが1MB/s前後しか出てないこと。
例えばiPhoneのバックアップは細かいファイルを何万個も読み書きするので、実はここがボトルネックになる。
実際、このHDDで約33GB(9万5千ファイル)のiPhoneバックアップを同期したときは23分かかりました。ファイル数が多いと、1個ずつの照合・書き込み(=ランダムアクセス)に時間を食うからです。

おまけ:家に眠っていた8年物HDDとも比較してみた

実はもう1台、2018年頃に修士の研究室でもらった東芝製1TBのポータブルHDD(MQ01ABD100)が家に余っていたので、こちらも同じ条件で測ってみました。
診断結果は「正常」、不良セクタ0。
ただし「衝撃によって発生したエラーレート」の生の値が121回と、持ち運びでぶつけられてきた歴戦の跡?が(笑)

8年物の東芝製HDDのCrystalDiskInfo診断画面
8年物・東芝MQ01ABD100の診断結果。衝撃エラー121回の歴戦の勇士
8年物HDDのCrystalDiskMark測定結果。連続読み出し102MB/s
8年物HDDのCrystalDiskMark結果

結果は連続読み出し102MB/s・書き込み101MB/sで、「8年物のほうが10年物より4割も速い」という数字に。
ただしこれは東芝が優秀というよりカラクリがあります。
HDDは円盤の外周ほど速く、内周ほど遅い構造で、ベンチマークは空き領域で実行されます。中身が5%しか入っていない東芝は一番速い外周で測れているのに対し、51%埋まっているI-O DATAは遅い領域での測定になっているらしい。
HDDは「埋まってくると遅くなる」ことも、地味に覚えておくと役立つ知識とのこと。しらなかった。

そして注目してほしいのは、どんなに元気なHDDでもランダムアクセスは1MB/s前後しか出ないこと。
ここは円盤を物理的に回して磁気ヘッドを動かすHDDの構造的な限界で、経年や機種では覆らないとのこと。SSDに買い替える最大の理由はここ。

HDDの寿命は「使用時間」だけでは決まらない

一般に外付けHDDの寿命は3〜5年、または通電1万時間程度が目安と言われます。
私のHDDは使用時間こそ2,612時間と短いものの、製造から10年が経過してます。

HDDは使っていなくても、軸受けのグリスや基板のコンデンサといった部品が経年劣化していくため、「あまり使っていないから大丈夫」とは言い切れません。

そして何より、S.M.A.R.T.が「正常」でも突然死することが。。(´;ω;`)
診断結果は「今すぐ壊れる兆候はない」という意味であって、「まだ何年も使える」という保証ではないんすよね。
10年間ノートラブルだった今こそ、データが無事なうちに引っ越すラストチャンスだと考えて、SSDへの買い替えを決めました。高いけど、、

続編:SSDを買おうとしたら、まさかの大事件

……で、意気揚々とポータブルSSDを探し始めたら、2026年のSSD市場は記録的な価格高騰の真っ只中でした。定価3,4万円のモデルが約7,8万円に。。。高すぎるだろ、w
ここから「メルカリで中古SSDを22,000円で買い、届いた個体を徹底検品する」という流れになるのですが、長くなったので続編にまとめました。

👉 メルカリで中古SSDは危険?22,000円で買ったSanDisk Extremeを検品4ステップで徹底チェックしてみた

中古ストレージの出品選びのコツと、届いてからの検品方法(照合→速度→全領域→温度)を実測データ付きで解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. CrystalDiskInfoで「注意」と表示されたらすぐ壊れんの?

A. すぐ壊れるとは限らないが、代替セクタなどの異常が検知された状態。「注意」が出たら新しいドライブを用意して、データを移すのが鉄則。「正常」に戻ることは基本的にない!

Q. どのくらいの頻度でチェックすれば?

A. 大事なデータが入っている外付けHDDなら、数ヶ月に1回つないでCrystalDiskInfoを見る程度でいいとおもう。4項目(05・C5・C6・C7)の生の値が前回から増えていないかだけ確認しましょう。増えていたら買い替え準備のサインすね。

Q. 古いHDDは買い替え後どうすれば?

A. まだ「正常」なら、メインではなく2つ目のバックアップ先としてもっとけばいいかと。処分する場合は、初期化だけではデータが復元できてしまうので、専用ソフトでの完全消去か物理破壊!ハンマー!!

まとめ

  • 外付けHDDの健康状態はCrystalDiskInfoで無料で確認できる。見るべきは05・C5・C6・C7の4項目
  • 使用時間が短くても、製造から年数が経ったHDDは経年劣化する。「あまり使ってないから大丈夫」は通用せんで
  • S.M.A.R.T.が「正常」でも突然死はある。診断は「今は大丈夫」の確認であって保証ではない!
  • 10年物のHDDは診断上「正常」でも、データが無事なうちの引っ越しが正解!!

買い替え先選びの顛末は続編へどうぞ 👉 メルカリで中古SSDは危険?検品4ステップで徹底チェックしてみた

今回使ったもの

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