DR650SEをローダウン化!リアショックマウント位置変更で足つきを改善した話
DR650SEは車高が高く、足つきに悩むライダーが多い。
自分(170cm、60kgぐらい)もご多分にもれず、乗り始めた当初からつま先立ちで若干不安を感じてました。(笑)
車重は160kg台で大型にしてはだいぶ軽いほうですが、重心が高めで一度倒れそうになると おっとっとっと、、
結論から書くと、スニーカーで両足つま先立ちギリギリだったのが、両足の母指球がギリギリ接地するところまで改善しました。部品代0円、作業時間は約2時間です。
ただしそのかわりに車体が立ちすぎて、後日ふつうに倒しましたw、その副作用の話まで含めて書きます。
ローダウンの方法は6つある|どれを選ぶか
- フロントフォークを突き出す
- リアショックを短いものに交換する
- リアショックのマウント位置を変更する(今回)
- リンクロッドを変更する
- タイヤを径の小さいものへ変更
- シート変更
それぞれの費用と難易度をざっくり並べるとこうなります。あくまで私の主観です。
| 方法 | 費用 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| リアショックのマウント位置変更 (今回やった方法) | 0円 | 中 | サービスマニュアルに載っている純正の方法。部品を買わずにできるのが最大の利点! |
| フロントフォークを突き出す | ほぼ0円 | 低 | これも純正の方法。ただしフロントだけ下げると前下がりになるので、リアとセットで考えるもの |
| リンクロッド(ローダウンリンク)を変更 | 1〜2万円 | 中 | 社外品が各社から出ていて下げ幅を選べる。定番の手段 |
| リアショックを短いものに交換 | 数万〜10万円超 | 中 | 減衰やバネレートも選べるが、ローダウン目的だけだと高くつく |
| タイヤを径の小さいものへ | 数万円 | 低 | 下げ幅は小さい。ギア比とメーター表示に影響が出る |
| シートを薄いものに変更 | 1〜3万円 | 低 | 車高自体は変わらない。またぎやすさは改善する |
DR650SEのサービスマニュアル(ManualsLib.comで閲覧可能)を確認すると、フロントフォーク突き出しとリアショックマウント位置変更の両方がローダウン方法として記載されている。
純正でローダウン化できるようになってるのはすごいですね。よく考えらえている?
ちなみにDR650SEの標準シート高は885mmで、スズキ純正のローダウン仕様では845mmとされています。その差は40mm。ただしこれはフロントフォークの突き出しとリアショックのマウント位置変更を両方やった場合の数値なので、今回のようにリアだけだと、下がるのはその一部ということになります。
そしてもう1つ、あとで効いてくる重要な話があります。スズキ自身が、ローダウンする場合は短いサイドスタンドが必要だとしているんですね。これを軽く見ていたせいで、後述する事故が起きます(笑)
今回は、一番簡単なリアショックマウント位置変更を試してみることにしました。

必要な工具
・ソケットセット
ごく普通のものでかまいません。手持ちがあればそれで足ります。
・スイベルラチェットハンドル ←かなりおすすめ 差込角のサイズ違いには注意
SK11 スイベルラチェットハンドル SRH3FRS(Amazon)
・トルクレンチ
20~140N・mなど幅が広いちゃんとしたもの1本もっときましょう。
使用後は緩めておくこと、中のばねの荷重を抜いておく。バネに荷重をかけたまま長期保管するとバネがへたって(永久変形して)トルク精度がズレてくるので。
SK11 プレセット型トルクレンチ STR4-140(Amazon)
・スタンド
デイトナ バイク用メンテナンススタンド(リア用)(Amazon)
・リアショック調整用のフックスパナ
リアショックのマウント部分にはスプリングプリロードを調整するための溝付き丸ナットがある。これを緩めるのにフックスパナが必要
TONE フックスパナ(調整式)FSA-105(Amazon)
使用したのはトネ(TONE)のFSA-105。適応溝付き丸ナット径35〜105mmに対応していてDR650SEにも問題なく使えた。
作業手順
先に全体像を書いておくと、所要時間はおよそ2時間。特別につまずいたポイントはありませんでした。工具さえ揃っていれば、身構えるほどの作業ではないです。
まずリアタンクやシートを外してリアサス周辺にアクセスできる状態にする。次にリアショックのアッパーマウントボルトとロアマウントボルトを外してショックを取り出す。

リアショックのマウントブラケットにはサービスマニュアルに記載された「標準」と「ローダウン」の2つの取付穴がある。

ローダウン側の穴(赤矢印)に付け替えることで車高が下がる仕組み。


作業自体は工具さえあれば難しくないです。
締付トルクは55N・m。
ただしリアショックを外すとリアタイヤがフリーになるのでジャッキやスタンドでしっかり車体を支えてから作業すること。
注意点をもう1つ。リアショックのマウント部分にはスプリングプリロード調整用の溝付き丸ナットがあり、触るのにフックスパナが要ります。上の工具リストにフックスパナを入れているのはこのためです。
足つきは実際どう変わったか
身長170cm、体重60kgぐらい 脚は短めだとおもうw
ビフォー:スニーカーを履いて、両足つま先でギリギリ立てている状態。
アフター:両足の母指球がギリギリ接地する状態。(下写真みてね)
数字で測ったわけではないので「何mm下がった」とは言えません。
ただ、つま先だけで支えるのと、母指球まで着くのとでは停車時の安心感がまったく違います。信号待ちや取り回しでの「おっとっとっと」が明確に減りました。
バンク角の減少は、公道を走っている限りでは体感できませんでした。理屈のうえでは減っているはずですが、少なくとも私の乗り方では気になる場面はなかったです。


副作用|サイドスタンドと光軸
車体が立ちすぎて、強風の日に倒れた
車高が下がると、サイドスタンドは相対的に長くなります。その結果、停めたときの傾きが浅くなって、車体がやけに直立して見えるようになりました。
これは分かっていたことで、「そのうちサイドスタンドを短くしよう」と思っていたんですが、先送りにしているうちに強風の日にあっさり倒れました(笑)冒頭に書いたスズキの「ローダウンには短いサイドスタンドが必要」という話は、本当にその通りです。ローダウンとサイドスタンドの短縮はセットで考えたほうがいいです。
その後、実際にサイドスタンドを切って短くしました。作業の詳細は別記事にあります。
DR650SE サイドスタンドカット|ローダウン後の転倒対策をグラインダーと溶接で解決
光軸が上がった
リアだけを下げたので車体が前下がり…ではなく後ろ下がりになり、その分ヘッドライトの光軸が上を向きました。対向車に迷惑なので、これは近いうちに調整する予定です。リアのみのローダウンをやるなら、光軸調整もセットだと思っておいたほうがいいです。
次にやること|フロントフォークの突き出し
純正のローダウンはフロントとリアの両方をやって完成なので、本来はフロントフォークの突き出しも合わせてやるべきでした。やらなかったのは単純に、一度に複数のことを変えたくなかったからです。1つ変えて、どう変わるかを確かめてから次に進みたかった。
結果として、リアだけでも足つきは十分に改善しました。ただ光軸のこともあるので、フロントの突き出しはそのうちやってみようと思っています。
同じDR650SEでは、こんなこともやっています。
DR650SEにACERBIS 20Lビッグタンクを付けた|価格・入手方法から取り付けの注意点まで
動画では実際の作業の様子を。↓