DR650SEをローダウン化!リアショックマウント位置変更で足つきを改善した話
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DR650SEは車高が高く、足つきに悩むライダーが多い。
自分(170cm、60kgぐらい)もご多分にもれず、乗り始めた当初からつま先立ちで若干不安を感じてました。(笑)
車重は160kg台で大型にしてはだいぶ軽いほうですが、重心が高めで一度倒れそうになると おっとっとっと、、
結論から書くと、スニーカーで両足つま先立ちギリギリだったのが、両足の母指球がギリギリ接地するところまで改善しました。部品代0円、作業時間は約2時間です。

ただしそのかわりに車体が立ちすぎて、後日ふつうに倒しましたw、その副作用の話まで含めて書きます。
この記事の範囲
この記事は、私が実施したリア側の作業記録です。メーカー指定のローダウン手順全体を説明したものではありません。フロントフォークの突き出しと光軸調整は、2026年9月時点でどちらも実施していません。
この記事の車両
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 車両 | スズキ DR650SE(型式 SP46A) |
| 年式 | 1997年式(平成9年登録) |
| 重量 | 乾燥重量147kg/装備重量166kg(純正状態のカタログ値) |
| 変速機 | 5速 |
| キャブレター | Mikuni TM40(純正はMikuni BST40。中古で購入した時点で換装済み) |
| スプロケット | フロント15T/リア47T(純正は15T/42T) |
| 燃料タンク | ACERBIS 20L(純正は13L) |
| 足まわり | リアショックマウント位置変更でローダウン(この記事)/サイドスタンドカット |
| タイヤ(前) | PIRELLI SCORPION MT 90 A/T 90/90-21 M/C 54S TT(楽天) |
| タイヤ(後) | PIRELLI SCORPION MT 90 A/T 120/90-17 M/C 64S TT(楽天) |
ローダウンの方法は6つある|どれを選ぶか
- フロントフォークを突き出す
- リアショックを短いものに交換する
- リアショックのマウント位置を変更する(今回)
- リンクロッドを変更する
- タイヤを径の小さいものへ変更
- シート変更
それぞれの費用と難易度をざっくり並べるとこうなります。実際にやったのは3番だけで、ほかは私の主観と調べた範囲の話です。
| 方法 | 費用 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| リアショックのマウント位置変更 (今回やった方法) | 0円 | 中 | サービスマニュアルの分解図に、標準とローダウンの2つの取付位置が図示されている。部品を買わずにできるのが利点 |
| フロントフォークを突き出す | ほぼ0円 | 低 | 私は未実施。フロントだけ下げると前下がりになるので、リアとの前後バランスを考える必要がある |
| リンクロッド(ローダウンリンク)を変更 | 1〜2万円 | 中 | 社外品が各社から出ていて下げ幅を選べる。定番の手段 |
| リアショックを短いものに交換 | 数万〜10万円超 | 中 | 減衰やバネレートも選べるが、ローダウン目的だけだと高くつく |
| タイヤを径の小さいものへ | 数万円 | 低 | 下げ幅は小さい。ギア比とメーター表示に影響が出る |
| シートを薄いものに変更 | 1〜3万円 | 低 | 車高自体は変わらない。またぎやすさは改善する |
サービスマニュアルで確認できたこと
作業のときに見たのは、ManualsLib.comで閲覧できるDR650SEのサービスマニュアルです。リアショックの分解図に、標準とローダウンの2つの取付位置が図示されています。ローダウン側で使うプレートとプラグには、図中に「Optional part」と書かれています。純正でローダウン用の取付位置が用意されているのは、けっこうすごいことだと思います。
もう1つ、あとで効いてくる話があります。サービスマニュアルにはローダウン用の短いサイドスタンドについての記載があり、パーツリストにも実際に短いサイドスタンドが用意されています。これを軽く見ていたせいで、後述する事故が起きます(笑)
885mmと845mmについて(ここは私の読み取り)
DR650SEの標準シート高は885mmで、マニュアルには845mmという数値も出てきます。その差は40mm。
ただし、この845mmが何をした状態の数値なのかは、マニュアルにはっきり書かれているわけではありません。マニュアルとパーツリストを見ても、ローシート(薄いシート)という部品は見当たりません。そうすると845mmは、シートを替えて得られる数値ではなく、リアショックの取付位置とフロントフォークの調整で下げた状態を指しているように読めます。私はそう解釈しましたが、確認できた事実ではなく私の推測です。
いずれにしても、今回私がやったのはリア側だけです。40mmという差がリアだけで得られる数値だとは考えていませんし、実際に何mm下がったかは測っていません。
なお、私が見たマニュアルやパーツリストの版が、自分の1997年式(SP46A)と完全に対応しているかどうかまでは確認できていません。作業をするなら、自分の車両の年式に対応した整備書で手順と数値を確認してください。
今回は、部品を買わずにできるリアショックマウント位置変更を試してみることにしました。

必要な工具
・ソケットセット
ごく普通のものでかまいません。手持ちがあればそれで足ります。
・スイベルラチェットハンドル ←かなりおすすめ 差込角のサイズ違いには注意
SK11 スイベルラチェットハンドル SRH3FRS(Amazon)
・トルクレンチ
20~140N・mなど幅が広いちゃんとしたもの1本もっときましょう。
使用後は緩めておくこと、中のばねの荷重を抜いておく。バネに荷重をかけたまま長期保管するとバネがへたって(永久変形して)トルク精度がズレてくるので。
SK11 プレセット型トルクレンチ STR4-140(Amazon)
・スタンド
デイトナ バイク用メンテナンススタンド(リア用)(Amazon)
・リアショック調整用のフックスパナ
リアショックのマウント部分にはスプリングプリロードを調整するための溝付き丸ナットがある。これを緩めるのにフックスパナが必要
TONE フックスパナ(調整式)FSA-105(Amazon)
使用したのはトネ(TONE)のFSA-105。適応溝付き丸ナット径35〜105mmに対応していてDR650SEにも問題なく使えた。
作業手順
先に全体像を書いておくと、私の場合の所要時間はおよそ2時間。特別につまずいたポイントはありませんでした。ここに書くのは私の車両で起きたことで、作業の難易度は工具の有無や作業環境で変わります。
まずリアタンクやシートを外してリアサス周辺にアクセスできる状態にする。次にリアショックのアッパーマウントボルトとロアマウントボルトを外してショックを取り出す。

リアショックのマウントブラケットにはサービスマニュアルに記載された「標準」と「ローダウン」の2つの取付穴がある。

ローダウン側の穴(赤矢印)に付け替えることで車高が下がる仕組み。


締付トルクは、リアショックのアッパーマウントボルトとロアマウントボルトがそれぞれ55N・m(サービスマニュアルの記載値)。トルクレンチで管理してください。前述のとおり、私が見たマニュアルの版が自分の年式と完全に対応しているかは確認できていないので、作業前に自分の車両の整備書で値を確認してください。
リアショックを外すとリアタイヤがフリーになるので、ジャッキやスタンドでしっかり車体を支えてから作業すること。
注意点をもう1つ。リアショックのマウント部分にはスプリングプリロード調整用の溝付き丸ナットがあり、触るのにフックスパナが要ります。上の工具リストにフックスパナを入れているのはこのためです。
足つきは実際どう変わったか
身長170cm、体重60kgぐらい 脚は短めだとおもうw
ビフォー:スニーカーを履いて、両足つま先でギリギリ立てている状態。
アフター:両足の母指球がギリギリ接地する状態。(下写真みてね)
数字で測ったわけではないので「何mm下がった」とは言えません。
ただ、つま先だけで支えるのと、母指球まで着くのとでは停車時の安心感がまったく違います。信号待ちや取り回しでの「おっとっとっと」が明確に減りました。
バンク角の減少は、公道を走っている限りでは体感できませんでした。理屈のうえでは減っているはずですが、少なくとも私の乗り方では気になる場面はなかったです。


副作用|サイドスタンドと光軸
車体が立ちすぎて、強風の日に倒れた
車高が下がると、サイドスタンドは相対的に長くなります。その結果、停めたときの傾きが浅くなって、車体がやけに直立して見えるようになりました。
これは分かっていたことで、「そのうちサイドスタンドを短くしよう」と思っていたんですが、先送りにしているうちに強風の日にあっさり倒れました(笑)マニュアルにローダウン用の短いサイドスタンドの記載があるのを、軽く見ていた結果です。
その後、実際にサイドスタンドを切って短くしました。作業の詳細は別記事にあります。
DR650SE サイドスタンドカット|ローダウン後の転倒対策をグラインダーと溶接で解決
光軸が上がった(2026年9月時点で未調整)
リアだけを下げたので車体が前下がり…ではなく後ろ下がりになり、その分ヘッドライトの光軸が少し上を向きました。
この光軸は、2026年9月時点でまだ調整していません。対向車に少し、、迷惑がかかる状態のまま乗っているということなので、そこは正直に書いておきます。
光軸は保安基準の検査対象でもあります。リアだけ下げれば光軸は必ず動くので、この記事を参考に作業する場合、光軸調整は別途必要になります。
未実施|フロントフォークの突き出し
フロントフォークの突き出しはやっていません。理由は単純で、一度に複数のことを変えたくなかったからです。1つ変えて、どう変わるかを確かめてから次に進みたかった。
結果として、リアだけでも足つきは改善しました。ただ光軸のこともあるので、フロントの突き出しも検討しています。実施したらこの記事に追記します。
同じDR650SEでは、こんなこともやっています。
DR650SEにACERBIS 20Lビッグタンクを付けた|価格・入手方法から取り付けの注意点まで
動画では実際の作業の様子を。↓